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case1:フッ素、六価クロム含有廃棄物不溶化①

民間 2010年 / 四国
目的 リサイクル品原料用煤塵の重金属処理
処理量:20m3/day 対象物質: 六価クロム , フッ素
ソリューション 不溶化工法  

持続可能な発展を目指しリサイクルを推進

困りごと発生

産業廃棄物の減容化処理が施された煤塵、焼却灰を路盤材等へ転用し再資源化を行っていたお客様ですが、煤塵、焼却灰に重金属類が存在しており、フッ素や六価クロムの溶出抑制処理が必要となりました。

問診

先方はすでに有機系重金属処理剤を使用していたのですが、処理剤単価の削減を要望されていました。
また溶出濃度は基準値を僅かに超過しているだけだったので、過剰対策となっている現状の見直しを行いたとのことでした。
処理剤の費用を削減することができれば、これまで以上に色々な煤塵、焼却灰の受け入れが可能となるので、事業全体の活性化を期待している状況でした。

検証

今回の目的はコストダウンがメインのため、まずは先方が想定している処理剤費用のイメージや現在使用している処理剤からのリプレイスが容易に可能かどうかの処理フロー、処理装置などについてヒアリングを行いました。
ヒアリングの結果、かなりのコストダウンを達成する必要があることが分かりました。また処理装置を確認したところ、資材の形状は粉末状である必要があり、なおかつ煤塵、焼却灰に均一に混合する為には一定以上の添加率が必要でした。 当時の製品では上記条件を満たすことが困難であり、新製品の開発に着手しました。

計画立案

開発のアプローチとしてローコストで仕上げる必要がありましたので、フッ素、六価クロムに関する情報を集め最もシンプルで活性の高い成分と反応機構を考えました。ほぼ人海戦術で様々な原料から試作品を合成し、試行錯誤を繰り返しました。その結果AC-1が開発されました。
早速現地から提供された煤塵・焼却灰にAC-1を添加し、溶出抑制効果の検証を行いました。
処理費用の許容範囲内でフッ素、六価クロムの溶出を基準値未満にまで抑制することができました。この結果を先方様に報告し、現地試験が行われることになりました。現地試験では装置への影響、薬剤の混合状態などを評価した後、溶出試験を行い良好な結果が得られました。

問題解決

この段階で先方様の御要望を満たすことができましたが、先方様から「絶対に必要と言う訳ではないけど、路盤材として使うので強度も多少上がってくれたら嬉しいな」というお話がありました。
必須である、ないにかかわらず、ご要望事項には応えることが本当のソリューションでありますので、この点についても早急に検討を行いました。
AC-1をカスタマイズすることで、強度向上の効果を得ることができました。もちろん処理費用の許容範囲に収め、その他項目についても問題が生じない結果を確認した上で、再度ご提案を行い、無事採用となりました。

担当者コメント

当初の要求事項に応えることは必要最低限のことであり、AMECはいかなるタイミングでもお客様からご要望を頂いた際には応えることができます。より多くの要望事項を頂けるという事はそれだけ信頼して頂いているという証と考えています。


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